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唐木仏壇の材質

 正倉院御物にある唐木細工工芸の中で最も多く見られるものが紫檀です。この紫檀材の色合い、強度は仏壇の材料としてもバランスが良く、古くから使用されてきました。赤みを帯びた木肌で赤褐色、濃紫色、黒などの縞模様が見られ、木目が鮮やかで、力強さと気品があります。ただ、「本紫檀」は希少性が高く入手が困難なため、現在は「グラナディロ」などの「紫檀系」の第一級の木地が多く使用されます。同様に「黒檀」も色合い、強度ともに申し分ない材料と言えますが、これも希少性が高くなっています。近年では比較的入手が容易な「欅」、「栓」などのほか「パーロッサ」、「花梨」なども多く使用されるようになりました。

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金仏壇の材質

 金仏壇は檜、松などの木地を本漆、カシュー(代用漆)などで仕上げ、金箔、金粉で加飾して作られます。技術的には木地・宮殿・彫刻・塗り・金箔押し・蒔絵・錺金具などの分業が基本で材料も多岐にわたり、複雑な作業工程を経て作られることになります。金仏壇の場合、材質とともにその技術的な工法に産地ごとの特色があるといえます。