蒔絵筆
2017.02.03
今日の松江は朝から穏やかな天気になりました。外気温も低くなかったようで、今朝は久しぶりに部屋の窓の結露が見られませんでした。★早いものですね、あっという間に1月も過ぎて今日は節分です。草花も少しずつ芽吹いてくるのでしょうか。昨日は修理に出していた蒔絵筆が帰ってきました。蒔絵筆は仏具職人には欠かせない道具のひとつで、漆で仏具へ銘を書き入れたり絵柄を書いたり、またお位牌の戒名を書き入れる時などにも使用します。画像中央の筆が修理を終えたもので、これは粘りのある穂先でどうしても手放せない1本です。手になじむ筆にはなかなか出会えないので、これは傷む度に修理して頂いて使っています。蒔絵筆は一般的には猫、兎、イタチなどの毛を使用しますが、最も優れているのは琵琶湖周辺の芦原に住む鼠の毛で作られた筆だと言われています。ただ、現在では原材料の入手が困難となっているようです。私は比較的穂先が柔らかい上に、全体に腰と粘りのあるイタチの毛の筆を好んで使用しています。漆や油に晒される蒔絵筆は傷みやすいものですが、大切に扱えば永年使用することができます。★週末は雲の多い天気になりそうです。来週もまだ寒い日がありそうですね。