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スタッフブログ

「白木蓮」

2025.03.30

お彼岸が明けてからは厳しい寒さも和らいで、いよいよ本格的な春の訪れを感じるようになりました。この時期になるとあちらこちらで白木蓮が咲き誇ります。白木蓮(ハクモクレン)はその花びらの形が蓮の花に似ていることから木に咲く蓮とも呼ばれます。春の到来を告げるかのように咲く純白の花びらは存在感がありますね。先日は近くの「普門院」の境内でも青空の下で綺麗な花を咲かせていました。★普門院は「天台宗延暦寺」の末寺で、松江開府の祖、堀尾吉晴公が松江城鎮護の祈願所として開山した寺院。天台宗は伝教大師「最澄」が中国の天台大師「智顗(ちぎ)」の教えを持ち帰り、日本天台宗の基礎を築き上げたことでも知られています。最澄は「願文」の中で「私たちの住むこの迷いの世界は、ただ苦しみばかりで少しも心安らかなことなどない。(中略)人間として生まれることは難しく、また生まれたとしてもその身体は儚く移ろいやすい。因なくして果を得、この処(ことわ)りあることなく、善なくして苦を免がる、この処りあることなし」として世の無常や因果の厳しさを述べ、だからこそ生きているうちに善い行いをする努力を惜しんではならないと「心願」を立てられたそうです。★白木蓮の花言葉は「気高さ」「荘厳」「高潔な心」。 寺院に相応しい花と言えそうですね。