「冬至」
2024.12.20
今年も残すところ十日余りとなり私たちの工房もいよいよ追い込みに入っています。塗り替えのお仏壇の組み立てや文字彫刻は最後の週末まで掛かりそうですね。★気が付けば師走も終盤を迎えて明日は「冬至」。日照時間が一年でもっとも短くなる日で、ここから春に向けて日が長くなることから「一陽来復(いちようらいふく)」と言って、冬至を境に運気が上昇するとされてきました。世界各地でも「太陽が生まれ変わる日」として古くから祝祭が行われてきたようです。★日本の冬至でも様々な慣習があったようですね。「ん」のつくものを食べるという風習は広く知られています。由来は諸説あるようですが、カボチャ(なんきん)、れんこん、にんじん、ぎんなん、きんかん、かんてん、うどんなどは有名で「冬至の七種」などとも呼ばれています。太陽の力の弱い時期に栄養価の高いものを食べようという思いもあったのでしょうか。また、小豆の入った「冬至粥」を食べる地域もあるそうです。「小豆」には邪鬼を祓う力があると言われることから、強い運気を呼び込む縁起物とされたようです。全国的に馴染みのあるのは「柚子湯」でしょうか。お風呂に柚子を浮かべる風習は江戸時代に広まったと言われていますが、柚子の皮にはビタミンCやクエン酸などが含まれており、疲労回復にも効果があるそうです。日照時間が短く寒い時期を乗り切るために生まれた様々な暮らしの中の工夫にも日本独特の風情を感じますね。