「盆提灯の組立て⑤」
2024.08.03
今日の松江の最高気温は35度を超えていたのではないでしょうか。外出する際には注意が必要になる暑さでしたね。★提灯の組み立てのご紹介は最終段階となります。台座に「火袋」をかぶせて3カ所の「火袋止め」を回して止めたら「電球」を取り付けます。さらに「上柱」の上端に「雲手」を取り付け、火袋をゆっくり持ち上げて「金具」に火袋の紐を掛けると完成です。今回は一般的な大内提灯の組み立て方法をご紹介しましたが、それぞれ提灯ごとに組み立て方が異なる部分もありますので付属の「組立説明書」を参考にします。また、盆明けに提灯を収納する際には虫食い予防のため提灯用の「防虫香」などを入れておかれることをおすすめしています。★火種の油が貴重であった時代から「灯り」は大切なお供えとして定着していたようです。また仏教において「灯明」は闇(無明)を照らす智慧の灯りとされてきました。お盆に用いる提灯もご先祖をお迎えする際の灯明で、すでに鎌倉時代には京都で精霊迎えとして「高灯籠」が用いられていたという記録が残されています(明月記)。現在ではお盆の形態は地域や宗派ごとに特色がありますが、ご先祖や故人を想う気持ちは連綿と受け継がれているような気がしますね。