「立春」
2023.02.10
暦の上では立春を迎えました。日中の気温も少しだけ上昇して、松江城椿谷の梅もほころび始めています。毎年、この時期になると椿谷を訪れることにしていますので、立春といえば「梅の開花」という感覚になっています。全国各地の梅も徐々に咲き始めているのではないでしょうか。★椿谷の梅の花を眺めていると、なぜか昔読んだサン・テグジュペリ作の「星の王子さま」に登場するバラの花を思い出します。王子さまは旅の途中で沢山のバラの花を見ますが、故郷の星に残してきた気難しくトゲのある1本のバラが自分にとってはかけがえのない大切な存在だったことにあとで気付くというお話。いつもそばで眺めていると分からないけど、離れてみるとその大切さや一緒に過ごした時間の意味を実感するという内容だったでしょうか。文中にある「本当に大切なものは目では見えない」という言葉が強く印象に残っています。★お釈迦樣が説いた「八正道」には最初に「正見(しょうけん)」が示されています。これはものごとを「正しく見る」ことの大切さを説いたものですが、先入観や偏見を捨てて真実を正しく見ることは簡単なことではないとされています。慌ただしく時間に追われる日常の中でも本当に大切なものや、感謝しなければならないことなど、つい見過ごしているかもしれないと感じることがありますね。★今日は朝から冷たい雨が降っています。日中の気温もそれほど上がらない予報になっているようです。