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スタッフブログ

「遣唐使船団」

2020.09.05

松江は雲の多い朝を迎えました。台風10号の影響もあり全国的に不安定な天候になっているようです。★かつての人々は、優れた航海技術や天候予測の技術も持たないまま、小さな木造船で大陸(唐)に向けて出航しました。「遣唐使船団」と呼ばれるこの一行は難波から瀬戸内海、那大津(博多)、壱岐、対馬を経て海峡を渡り朝鮮半島の南岸沿いを北上し、山東半島付近からは陸路で都(長安)を目指したとされています(北路)。航海は大変に危険なもので、台風などはもちろん、未熟な造船技術などの影響で多くの船が行方不明になるなど、渡航の成功率は50%程度だったと言われています。当時、最も繁栄していた唐から最新の文明や技術、医薬品、美術品、仏典などを持ち帰るために多くの選ばれた秀才たちが海を渡りましたが、どれだけ強い意志であったのか、現在では想像することもできません。630年の第1回目から894年に遣唐使が廃止されるまでの間に多くの留学生や僧が海を渡り、政治制度をはじめ多くの文明がもたらされ、日本に多大な影響を及ぼしました。これらの多くは便利になった現在の私たちの生活の中にも浸透していると言われています。現在では考えらないことですが、1400年前の勇敢な先人達にとって命を賭けて海を渡ることは「生きること」そのものだったのかも知れませんね。★山陰でも明日から風が強まりそうです。台風10号は強い勢力を保っているようなので十分な警戒が必要ですね。